ご挨拶

 全国青果物商業協同組合連合会

                   

会 長  近藤 栄一郎

                     全国青果物商業協同組合連合会

会長  近藤 栄一郎

   新年明けましておめでとうございます。

 令和6年の新春をさわやかにお迎えのこととお慶び申しあげます。旧年中は、全青連の運営の推進につきまして、ひとかたならぬ御支援、御協力を賜り厚く御礼申し上げます。本年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

 御承知のとおり、新型コロナウイルス感染症は、昨年5月8日から感染症法の第5類感染症になりました。こうした状況において、政府が発表している昨年11月の月例経済報告では、景気は緩やかに回復してきているとされています。

昨年の夏は猛暑となり、青果物の価格に大きく影響するなどの事態となりました。全青連会員傘下組合員(以下「組合員」という。)にとっては、御商売において大変な御苦労があったものと思料しております。

 一方では、組合員は食品衛生法の規定に基づき、ハサップの考え方を取り入れた衛生管理などの実施や昨年10月から実施されたインボイス制度への対応、本年1月1日からは電子帳簿保存法の本格的な実施への対応が必要となりました。

全青連会員組合及び組合員は、時代の趨勢としてIT技術を活用した取組が必要となってきております。とりわけ組合運営の主たる事業である代払事業や組合員が顧客との間で行う受発注は、これまで以上に充実したデジタル化へと進展すべきものであります。それらの取組によって新たな価値を生むデジタライゼーションに加え、大きなビジネスモデルに変遷するようなデジタルトランスフォーメーション化して、当業界で課題とされている生産性向上に資するものと理解しております。

 さて昨年の8月には、昭和58年に取り組んだ「野菜の日(8月31日)」への対応は、40年振りに復活して、全青連傘下青年会は東京都下でイベントを実施しました。消費者に対して青果物の販売を通じて青果物摂取の意義を十分に高めたものと理解しており、本年も野菜の日への取組は、流通業者としての機能と役割の視点において、必要であると理解しております。

 本年4月はトラックドライバー時間外労働時間の上限規制が適用開始されます。農林水産省によれば、農産物・食品流通はトラックによる輸送が97%であるとしています。多くの組合員の青果物の仕入先は、卸売市場でありますが、継続して安定的に仕入れができるのか否か不安な状況にあります。今後、これらにおいて関係者の取組を良くウオッチして情報を得ることが重要であります。

 こうした厳しい経済情勢の中、青果小売業を取巻く環境の変化の諸課題に対して、柔軟に対応していくことが必要であると考えております。

全青連で設置している合同委員会において、全青連や組合員を取巻く諸課題を共有化して、確実に課題を克服していくことが、業界発展に繋がるものと思料しておりますので、組合員の皆様方におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。

 第44回全国大会「関東静岡大会」は、本年6月、関東地区全青連傘下会員の御協力により、開催することとしています。多くの全青連会員や組合員との再会交流を通じて、会員間の連帯感及び組織の強化に資するよう意義のあるものと期待されるところです。

 我々会員は、生産者と消費者との間に位置する重要な使命を担う食品流通業として、今後とも消費者視点で業界発展のために尽力したいと考えております。

 年頭に当たり、皆様方の御商売のますますの御繁栄と御多幸を心からお祈り申し上げ御挨拶といたします。